こんばんは。今日は古代ローマのオシャレの一つ、髪型について軽く語ってみようと思います。
いつの時代も女性が髪型にこだわるのは共通していまして、2000年前の古代ローマでも貴族や金持ちの婦人は炭火で熱した焼きごてでカールさせ、ボリュームのある髪型が流行っていました。
初代ローマ皇帝アウグストスの姉オクタウィアは額の上の髪の毛をリーゼントのように纏め、これが「オクタウィア風ヘアスタイル」などと呼ばれていました。
その後、キリスト教を迫害したネロ帝の時代になると三つ編みにした毛で顔を囲む奇抜なヘアスタイルが登場したり、トラヤヌス帝(在位:98~117年)の妻プロティナは髪の毛を逆立てて扇のようなヘアスタイルや王冠のような形に固めた人々もいました。
このような髪型を作るため、100人以上の女奴隷が女主人一人のために一生懸命働いていたと言われ。相当な労力が必要でした。
古代ローマでは波打つ金髪が最も美しいとされていましたので。ハトの糞、灰汁、ミョウバン、石灰を酢で溶いたもので作った薬剤を髪の毛の脱色に使っていました。
今も昔も脱色の薬剤で髪の毛や頭皮を痛めて頭が薄くなる人がいまして、その場合はゲルマニアという、今のドイツに住んでいた地域の金髪女性の髪の毛で作ったカツラが使われていました。
カツラはたいへん人気があり、インドや中国からも輸入されていましたが、ローマ帝国は高い輸入関税をかけていたため非常に高価でした。
美の追求にお金を惜しまない女性を世の男は風刺してからかい、詩人のオウィディウスは「ローマ女性のヘアスタイルはミツバチの数より多い」と評し。
風刺詩人のマルティリアスは「お前の全身は嘘だらけ」と揶揄していました。
骨格までいじって整形する現代の美容を見たら「お前の全身は嘘だらけ」などと述べた。古代ローマの詩人たちは、どう風刺したものでしょう?
次は古代ローマのお化粧について語ろうと思います。お時間があったら読んでやってくださいませ。
以上ですが、皆さんいい暇つぶしになったでしょうか?最後まで読んでくださった皆さん有難うございます。
・参考文献
金森誠也 監修 『一日古代ローマ人』
今、学校の化学の授業で髪の毛の脱色について調べてます。
詳しく知りたいのですが、
髪の毛の脱色に「ハトの糞、灰汁、ミョウバン、石灰を酢で溶いたもので作った薬剤」を使っていたっていうのは、どこから得た情報ですか?
大変遅れまして申し訳ありません。
参考文献はPHP文庫でされた金森誠也さんが監修の『1日古代ローマ人』です。